タイヤは四輪車や二輪車などの乗り物の中で唯一路面に接するパーツ。タイヤの性能がモーターサイクルの機能を左右するといっても過言ではありません。タイヤの摩擦力を増やすことは、グリップ性能を高くし安全性が増加しますが、燃費は悪くなります。相反する性能を高い次元で両立させることが求められるのがタイヤ設計の使命となります。
タイヤの基本的な材料は、路面と接する部分の「ゴム」、タイヤ全体の剛性を図る「コード」の2つに分けられます。それぞれの材料をいかに組み合わせ設計するか、そこには設計者たちの絶え間ない努力があり、そうしたタイヤの設計に欠かせないのが、3次元CADによる高度な設計システムと、検証・評価を行うシミュレーション技術であるといえます。

ブリヂストンがめざしているのは、こうした相反する要素を高いレベルで解消し、低燃費・高性能という両方の要素に加え「地球温暖化」という世界共通の環境問題に対して、転がり抵抗をより低減したタイヤの開発です。その解答のひとつとして、3つの技術「エコトライアングル」は、材料技術の「NanoPro-Tech(ナノプロ・テック)」、タイヤが転がる際の歪みを抑制する「エコ形状」、部材ごとの「重量バランス最適化」で構成され、転がり抵抗を低減し低燃費性能を向上します。
この開発・実用化には、ブリヂストンソフトウェアが手がけた、設計製作支援CADシステムやタイヤ成型シミュレーションシステム、材料設計支援システムなどが活躍しています。
現在ブリヂストンのタイヤ設計システムは、デザイン設計からNCデータ出力まで一貫したプロセスを実現する構成となっています。